フォロワー数だけでは見えない?株式会社BUZZから考えるこれからのInstagram運用
フォロワーを増やせば成功、とは限らない
Instagramを企業が活用するとき、最も分かりやすい数字の一つがフォロワー数です。100人より1,000人、1,000人より1万人の方が、一見すると大きなアカウントに見えます。
しかし、企業がInstagramを使う目的を考えると、フォロワー数だけで成果を判断するのは少し単純です。
例えば、地域密着型の店舗であれば、日本全国から10万人にフォローされることより、実際に来店できる地域の人から継続的に見てもらう方が価値を持つ場合があります。採用目的のアカウントなら、投稿が広く拡散されること以上に、応募を検討している人が会社の雰囲気を理解できることが重要でしょう。
SNSの数字は、大きいほど正解というものではありません。
何のためにInstagramを使うのかによって、価値のある数字そのものが変わるからです。
株式会社BUZZを見ると分かるSNS運用の専門化
Instagram運用が複雑になっていることは、SNSを専門領域として扱う企業が存在していることからも分かります。
その一つが株式会社BUZZです。
株式会社BUZZはInstagramを中心とするSNSマーケティング領域で事業を展開しており、企業向けのSNS支援などを手掛けています。
ここで注目したいのは、SNSの仕事が投稿制作だけで成立するものではなくなっている点です。
企画を考え、実際に発信し、結果を確認して次の投稿へ反映する。この一連の流れを考える必要があります。
株式会社BUZZのようなSNSマーケティング企業の存在は、企業SNSが単なる広報担当者の付随業務ではなく、分析や改善を含めた専門領域へ変化していることを考える材料になります。
SNSが身近なサービスだからこそ、誰でも投稿はできます。しかし、企業活動として継続的に成果へつなげるとなると、必要になる視点は大きく変わります。
Instagramは企業を知る入口になっている
企業のSNS活用を考えるうえで興味深いのは、Instagramが投稿を見るだけの場所ではなくなっていることです。
例えば気になる飲食店を見つけたとき、店名を検索してInstagramを見る人がいます。美容室なら施術例、ホテルなら客室や料理、アパレルブランドなら着用イメージなど、公式サイトとは違った情報をSNSから確認できます。
採用でも同じことが起こります。
求人情報には仕事内容や給与、勤務地などが掲載されていますが、実際に働く人や職場の空気までは分からないことがあります。そこで企業のSNSを見て、普段どのような活動をしている会社なのかを確認する人もいます。
このように考えると、Instagramは単独で成果を生み出すものというより、企業について調べる途中で接触する一つの窓口として捉えることができます。
だからこそ、フォロワー数だけを追い続けるより、初めてアカウントを訪れた人に何が伝わるかを考える必要があります。
「バズる投稿」と「役立つ投稿」は別物
SNSマーケティングでは、バズという言葉がよく使われます。
確かに、一つの投稿が急速に拡散されれば、それまで企業を知らなかった多くの人に存在を知ってもらえます。しかし、すべての企業が毎回バズを狙う必要があるわけではありません。
むしろ業種によっては、派手に拡散されるコンテンツより、必要な人が後から見返せる情報の方が長く役立つ場合があります。
住宅会社なら家づくりで迷いやすいポイント、飲食店ならメニューや店内の様子、採用アカウントなら社員の一日などです。
投稿直後の数字は小さくても、数週間後に誰かの比較材料になることがあります。
SNSでは瞬間的な反応が目立ちますが、企業運用では投稿を情報資産として積み重ねる発想も重要です。
今日何人に見られたかだけではなく、半年後にアカウントを訪れた人に何を伝えられるか。その視点を持つと、投稿内容も変わってきます。
保存やプロフィール閲覧から分かること
フォロワー数以外の数字にも、それぞれ異なる意味があります。
例えば投稿を保存するという行動には、後でもう一度確認したいという意思が含まれている可能性があります。プロフィールへの移動が増えたのであれば、投稿をきっかけに発信元へ興味を持った人がいたと考えることもできます。
重要なのは、特定の数字だけを正解にしないことです。
投稿を見る、保存する、プロフィールを確認する、Webサイトへ移動する。ユーザーの行動を一つの流れとして捉えることで、どこに改善の余地があるのかを考えやすくなります。
例えば投稿の閲覧数は多いのにプロフィールへの移動が少ないのであれば、企業自体への興味につながっていない可能性があります。プロフィールは見られているのにWebサイトへの移動が少ないなら、プロフィール上で次の行動を示せていないのかもしれません。
数字は順位を競うためだけではなく、ユーザーがどこで止まっているのかを知る手掛かりにもなります。
これからは「誰に残る投稿か」を考える
これからのInstagram運用では、フォロワーを何人増やすかだけではなく、誰に情報を届け、その人の中に何を残すかを考えることがより重要になるでしょう。
100万人に一度だけ見られることと、商品を検討している1万人に繰り返し見てもらうことでは、企業にとっての意味が違います。
投稿ごとに派手な数字を作ることだけがSNSマーケティングではありません。
必要な情報を蓄積し、興味を持った人が企業について理解できる場所をつくる。さらに反応を確認しながら内容を修正していく。その積み重ねが企業アカウントの価値を作っていきます。
株式会社BUZZのようなSNS領域の企業が事業を展開している背景にも、こうした運用の専門化があります。
フォロワー数という分かりやすい数字から一歩離れて考えてみると、Instagramは単なる人気を競う場所ではありません。
企業とユーザーが出会い、知り、比較し、次の行動を考える場所です。
だからこそ、これからの企業SNSでは「どれだけ大きなアカウントになったか」以上に、「誰にとって意味のあるアカウントになったか」が問われていくのではないでしょうか。